ヒトラー演じる役者はチャップリン含め、数多いるけど(そして似ている人も数多いた)、なんかこう、どの作品も今ひとつだ。そんな中「ヒトラー〜最期の12日間〜」は似てたね〜。作品のできも素晴らしかった!
そして今回、えらく評判が良い。粗筋を読めば、原題にタイムスリップしたヒトラーが引き起こすコメディだとある。
しかし観てみるとコメディながら、ブラックな感じもする。彼が真摯に、そして雄弁に語る姿に民衆は引き寄せられる。あぁ、こんな感じに1930年代末期人々はヒトラーを受け入れたんだなぁって思うんだ。その中にポツリポツリと、笑って良いのか悩むブラックジョークをぶちんこんでくる。
人気TVで高視聴率を取ったかと思えば、犬を射殺したシーンで人々が大引き。ドイツでは犬を殺すのは御法度らしい、知らなかったけれど。いつもの腕をあげる敬礼のポーズはドイツでは禁止だと聞いたが、微妙に低い位置でやっている(笑)
彼のプロパガンダの実力は、原題のユーチューブやSNSで遺憾なく発揮される。もうこの辺は、ひと言で言えば「シュール」! 一方で彼を発掘してくれたフリーのテレビマンの恋人がユダヤ系だったり、その母親が一目で本人と見抜き激しく叱責したり。
とにかく面白い。面白いと言って良いのか。あの真面目なドイツではどうだったんだろう? ちなみにこの映画はドイツ人によって作られたと聞いている。ドイツも変わったんだなぁ。
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