- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2017/02/24
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (71件) を見る
村上好きなんだけれど、タイトル(変な名前)や書評(井戸が出てくる・・・)なんて記事を見て、勝手に『ねじまき鳥』みたいな話かと、しばらく放って置いた。ようやく夏、休みが取れるようになって読み始めた。ある意味この時期まで放っておいて正解だったかも知れない。だっていつものハルキブシ全開で、読み始めると止まらない。今1部読み終えたところ。仕事が詰まっていた時だったら睡眠不足になるー!
17日夜から夜行旅が始まるので(それまでに文庫本出てくれない!?の願い空しく)、重い重い単行本とデジイチ持っての2+2泊の強行軍に出る。しかも今回は山旅も入っている。天候がめまぐるしく変わる中、愛媛に行き1日雨だった時の事態を憂慮している。
さて本作。今回は名前が出てこないのか主人公。決して家事や子育てが嫌ではなさそうだけれど、子煩悩なマイホームパパは現れず(まぁ設定が子ども無しの離婚進行中だから)、どういうわけかすぐに複数人とSEXでき、正直あまりお金に困ってアクセクすることのない人、それが主人公。返答をする時は二つ返事で「わっかりやした〜」なんてことは決して言わない。ここまではいつもハルキ小説に出てくるいつもの人(なわけないか・・・)
でも今回は不条理が出てこないぞ〜! と読み進めばようやく地下から聞こえてくる鈴の音。するとぴたりと鳴き止む秋の虫。何が何だか・・・いくつかのセリフが後になって意味をなしてくる、それも村上春樹ワールド。早く後半が読みたいがあとあと1週間は中断だ。
思えばこういう種類の小説を私は彼以外読まない。(こういう小説のジャンルを誰か教えて下さい) 未読だがカフカの変身なんかは、このテの作品なんだろうか? もっぱらミステリーやサスペンス、時にラブストーリー。伊坂幸太郎はどのジャンルに入るのだろう・・・? 春樹がいたからこういう小説を読む人になった。もちろん彼の作品が無い時は読まない。
長旅に向くのかな・・・以前嬬恋のホテル(何しろ雨続きでやることも無く)春樹3部作を読み尽くした。そういう経験って(ひたすら観光地を動き回る私には)ないので印象深いな。