*『コンカッション』ウィル・スミス主演


ウィル・スミスが好きで、主演ならまぁ間違いないだろう。しかし話題にならなかったなぁ。そもそもコンカッションって何!? このタイトルで観に行きたい人手を挙げて! はい、いないですね。仕方なく電子辞書で調べれば「脳震盪」。こんなタイトルで観てみたいですか?
 いきなりNFLでスタ−ト。「鉄のディフェンス」で有名なピッツバ−グ・スティ−ラ−ズの選手が出てくる。あの頃のスティ−ラ−ズは強えぞ。一体どんな話と書けば、つまりはタックルによって脳がどんどん障害を受けて、引退後に「痴呆」や「鬱病」などの障害が発症。それによって自殺者も出てくる。その事に気付いた医師(ウィル・スミス)が、論文で発表するんだけれど、アメリカ人にとってのアメフトは、イエス・キリストの次くらいに大事なものだから、当然大バッシングを喰らう。圧力に屈し、ピッツバ−グを去る医師・・・3年後、またもや引退した選手が自殺し・・・というヒュ−マンドラマ。
 悪くないです。アレック・ボールドウィンは、典型的なアメリカ人で、どの役を演じても似合います。ウィル・スミスも、ハチャメチャな役をやらせても、「アイアム・レジェンド」のように医師を演じても似合います。ただ、思ったのは、(ウィル・スミスも歳をとるんだ)と、すごく意外に感じたこと。この人だけは歳をとらないものだと(そんなバカなことは無いのだけれど)思っていた。
 若い人はあと10年もすれば、(誰や、このジジイ?)などと思うのかも知れない。『MIB』ではあんなに若くて飛び跳ねていたのに。そしていつか新聞の死去欄に名前を連ねるのかと思うと、ほんとぞっとするな。もう少し、多くの作品に出演して欲しい、と願う一人である。