*『こんなに理想的な夜は無い。なのに』

大原女


台風一過とはよく言ったもので、敬老の日に33℃のうだる日だった。昼間は。そして夕暮れ。ずいぶん早くなった夕暮れをバイクでとばしていれば次第に深くなる夕闇。街の灯りのせいか、月がどこかにでているのか、空に浮かぶ雲がやけに白い。もうそれは、荒木飛呂彦が描くような(特に『ダイヤモンドは砕けない』で、あぁまた死んじゃった・・・って時に流れる)雲のように。
 ジョギングしていても丁度良い温度・湿度。台風のせいで街路樹の下は小枝ばかりで無く大枝も転がっていて、場所と時代は違うけれど、大原女に大量にくれてやりたいくらいだ。そして思う。
 こんな気持ちよい秋の夜長は、オ-プンカフェのようなところで(町中なのにどこからか、虫の音が聞こえてくる)、ワインでも傾けるべきなんだ。この夏の出来事なんかをお互い語り合いながら。なのに
 イツメンの誰か一人が週末用事があって実現できないまま。そしてたまに条件が折り合う日は(ご存じの通り、週末はいつも)レイン。今週末もメンバ−はワン欠け。残念だなぁ・・・。