*『ジョジョ・ラビット』

 2020第92回アカデミー賞スカーレット・ヨハンソン助演女優賞にノミネート(他にも『マリッジストーリー』で同時に主演女優賞にもノミネート)された作品で、日本でも早くから予告映像がバンバン流れ話題になっていた。
何しろ10歳のジョジョを演じるローマン・グリフィン・デイヴィスが可愛い。また彼の親友で、日本のドラマには必ずいるであろう小太りメガネの少年もまた良い(二人が市街戦で再会して運んでいたバズーカを落として暴発するシーンがよく番宣で流れた)。
 空想上の親友がヒトラーだったり、年上のユダヤ人少女に恋したり、今までに無い戦争映画になっている(もちろんこの映画にリアリティを求めるべきで無く、1つの童話のように捉えるべきなのだろう)。
 面白い。悲しい。ドッキリする。ほっこりする。映画としての要素が詰まっている。
 ヒトラーが出てくる映画は、いまだ沢山創られているが、どれ観てもそこそこの水準になるのはどうしてだろう。『ワルキューレ』のようなリアリティに迫った映画も良かったし、『イングロリアス・バスターズ』のような(それ、あり?)って作品も面白かった。『帰ってきたヒトラー』は笑えた。『ヒトラー最期の12日間』はヒトラーや周囲の心の内面に迫っていた。本作もお薦めである。