*「クリミア編入を提案=ロシア大統領」


 「編入」と言うと、ドイツ軍が力ずくで行った「オーストリア併合」や「チェコスロバキア併合」を思い出す。今回で言えば「ロシア系住民」の熱狂さが、同じく「ドイツ系住民」の熱狂さと通じるものがある。いつでも大国のエゴに振り回される隣国や小国の悲哀を感じる。
そもそもクリミア半途と言えば、「赤十字」生みの親とも言える、ナイチンゲールで有名な「クリミア戦争」(1853~ 日本だと「ペリー来航」)で、ロシアが敗北を喫した。「不凍港」を目指してやたら「南下政策」を繰り広げるロシア=ソ連にとって、ここの不凍港だけは譲ることができない場所なのだろう。
 中国の台頭で、「米中2大国」と言われて久しいが、まさか21世紀に「冷戦」なんて言葉が出るとは思わなかった。アメリカ寄りの日本の立場は微妙だ。何せ、プーチンは「北方領土」返還に珍しく積極的な人物だ。しかし大国の力によるエゴがまかり通るなら、「魚釣島」が奪われても、文句が言えないだろう。
 (やだなぁ、怖いなぁ)・・・その程度の感じだったのかな、第二次世界大戦前も。(チェコスロバキアだけでナチスが納得してくれたらなぁ・・・)
 大戦前夜で無ければ良いのだが・・・