チョン・ジヒョンもの3連続で観る。『ベルリン・フィル?』みたいにしたのはわざと? 『暗殺』『10人の泥棒たち』でアクションも見せたチョン・ジヒョン(スタントマンか?)だが、今回はヒットマンの妻で大使館付き通訳の役柄。
1スパイ戦である。内部に裏切り者がいるようだ(それは誰だ)。南北朝鮮、CIAは元より、イスラエルのモサド、アラブも巻き込んだ諜報戦映画だ。
2アクション映画である。韓国映画特有の肉弾戦に加え、銃撃戦、ワイヤーアクションなど、邦画を上回るシーン多数。特にビルからガラス張りの温室に落下し、電線が体に巻き付いて左右に振られ激突するシーンは痛かった。
3(特に北朝鮮国内における)権力闘争である。キム・ジョンナム派だった大将親子が、キム・ジョンウン体制になり生き残る道を模索している。
だけどさあ、自宅のTVで観ると、いかんせん画面が小さく暗い。その中で、北朝鮮人と韓国人の区別が付きづらい。前半はハリウッド映画よろしくテンポが速く、一瞬の字幕で「モサド」「CIA」と判読していかねばならず、45分を過ぎたところで、もう一度1.3倍速で確認した(ここがDVDの良さではある)。
南北の男同士の友情もあり、ちょっとこれどうなの?という強引なシナリオにも、まぁ多少は納得。問題は最後だ。あれだけ速いテンポで進んでいたのに、草原での決闘から涙を誘うシーンが異様に長い。(さあここで思いっきり泣け!)という尺が韓国映画には必ずつきものだが、それにしてもここでバランスが崩れる。一度ソウルの映画館で味わってみたい(それだと日本語訳が付かないか・・・)。続編がありそうなエンディングだが、そうなるとヒロイン役誰にするか問題が起きるのかもしれないな。