なぜか知らんがバナー広告にずっとこの映画が出ていた。前評判も良い。そしてようやく観る機会を得た。こんな話だ。
主人公(警察官のアスガー)はある事件を機に現場を離れ、今は緊急通報司令室のオペレーターとして勤務している。そこに誘拐されている最中の女性から通報を受ける。彼が事件解決に向け、持てる力とコネクションを利用していくのだが、登場人物は警察署の数人だけ。舞台も緊急通報司令室だけ。どれだけ安く作っているんだ、デンマーク!
だが「人間の想像力ってもんは偉大だ」って作りで、観衆には「被害者のお母さんや息子、そして殺されてしまった弟のオリバー君」でさえ見えるのだ。知恵を絞れば、こういう映画も作れるんだよね-、って流石の作りになっている。殺害現場も出ない、元夫も出ない。逃走に利用した白いワンボックスカーももちろん出ない。「カメ止め」を下回る制作費は疑いようがない。
そういう意味でもちょっと考えさせられる映画になっている。