*『Netflix入った! 今さら見たぞ「梨泰院クラス」!』


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  3連休前日の雪にやられて、翌日は家から出ないことを決めた。読書も考え1冊用意したが、折角時間が長いので「梨泰院クラス」を見ることに決めた。全16話、長いぞ。
 話題作『愛の不時着』の頃、2番目に話題になっていた作品だ。metooの性格から、まだるっこい国境を越えた恋愛より、復讐劇を選んだ。とは言え、内容を事前に知らないので、せいぜい金持ちボンボンが通う梨泰院(と言う名の学校の)クラス内でのイジメに立ち向かうお話しなのかと第一話を見るまで思っていた。全然違った。笑って欲しい(笑)
  すごく面白かったよ。復讐以外に友情あり、トランスジェンダーなど社会問題もあり、コメディもあり、泣かせる場面もあればラブストーリーあり。ご存知の通り、ソシオパスのチョ・イソが良いスパイス・キーパーソンになっていて、主人公セロイとヒロイン・スアの感動的なファーストキスシーンを力技で止めるシーンは、今までのドラマでありそうでなく、一瞬にして(ようやく主人公の切ない初恋が実った!と思えた感動シーンなのに)、一瞬にコメディになり、非常に笑えた。
   セロイの父役、ソン・ヒョンジュは『クリミナル・マインド』の捜査チームのキャップ役だったかと思う(その時は決断力の無い無口のオッサンにしか見えなかったが)が、今回はとっても適役だったと思う。序盤にドラマの重厚感が増したよね。ひき逃げされて坂道を転がるカメラワークも斬新だった。
 ソシオパスのチョ・イソ、思い返せば第一話ののっけに出てきて、その時は単なる従業員役かぁと思ったのだが、その後のクラブのダンスシーンなどさすが女優さんと思わせた。だが一番泣けたシーンは居酒屋選手権決勝で、ライバルチームから料理長のマ・ヒョニがトランスジェンダーと暴露されて、一度は挫けそうになるが立ち向かっていくシーンだった。このドラマの大きなテーマに「自分は自分らしく、そしてそんなあなたを私達は仲間として尊重していくよ」というメッセージがある。映画界や放送界がこのスタンスを失わずに社会の偏見や差別と戦っていってほしいと改めて思う。

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マ・ヒョニ役のイ・ジュヨン