*『今夏の百名山 福島県②会津磐梯山』

 朝食は例によっておかずが並ぶ並ぶ。そんなに食べられないって! 海苔の佃煮なんか、こんな時しか食べないよ。
  前日(8/7)安達太良山、曇り時折雨の今日(8/8)は予定通り磐梯山。しかし天気も不安なので最短「八方台」(裏磐梯の方)からのアタックになった。相棒がバテバテだからってのも大きな理由。
 登りはじめは「高尾山よりラクだね~」なんて言いながら中ノ湯跡へ。(まぁいわゆる地獄谷。建物が昔ここに温泉宿があったことを窺わせる)ここら辺で小雨に濡れるが、ピーカンで汗まみれより楽なのは確か。ここからは辛かった。時折ガスの合間から、裏磐梯のえぐれた噴火跡と、五色沼が見えて少しは気も晴れる。

噴火跡は表側から想像できない

 後から来た少し年齢高めの夫婦に追い越されるも、どちらも遅いので抜きつ抜かれつ。やっと弘法清水のお茶屋に着き、恒例のピンバッヂを買い、残り30分間のピークアタック。前日安達太良山はピークが小さく楽だったのに、30分は辛い辛い。
 山頂は結構広いので風がビュービュー吹く中、猪苗代湖も全く見えない中での昼食。

山頂から猪苗代湖が、ある…………

そして下りはじめると、昨日安達太良山頂で出会った赤いヤッケの外国人女性が。「おぉー昨日山頂で会いましたよねー」「ハイ」「福島の山登っているんですね!?」「明日は我妻山登ります!」「それは大変ですね、お気を付けて!」(全て完璧な日本語!) 同じような行程・速度で登山しているんだ。外人さんって登山好きだねー。
 帰りも1番短いルートなのに長い長い遅い遅い。夫婦は15分以上前にスタートしているので追いつかない。途中私が(山ではよくあることだけれど)ポールのキャップが落ちているのを発見。相棒がここに置いておいててもしょうが無いから駐車場まで持って帰ろう! と言うではないか。その後ゴール直前夫婦に追いついて、ポールを見れば……キャップが無い! 「このキャップはもしかして!」
 まさかのビンゴでこういうことあるんだね。その後日帰り温泉入って帰京。チェックアウト時に泊まったホテルに訊いたら、「タダで御利用下さい!」と太っ腹。有り難く(遠回りになるけど)利用させてもらった。あとはビール飲んで寝ながら帰れればどれだけいいことか!
 ホテルをでて二つ目のカーブを曲がると……なんと赤いヤッケの外国人女性! 声をかけたら、駅まで行くところ。「昨日会津に泊まったんじゃないんですか?」「いえ、東京から3日間日帰りで登山してます。登山口までバスが無いんで困ってます」「じゃあ乗っていって下さい!」(日本人なら少し不安がるのかも知れないけど)「アリガトウゴザイマス!」とチャッカリ。聞けばイギリスから来たそうで。アリソンさん、少しでも日英親善に役立てられれば・・・!
 猪苗代駅到着直前にも外国人カップルが駅までトボトボ歩いていた。これだけのインバウンド&登山ブームなんだから、登山口までコミュニティ・バスを30分おきくらいに走らせれば良いのに。また車で来ている人は「ヘイ! ギブ・ユー・ア・ライド!」くらい言ってあげれば喜ぶだろうにって思う。みんな山ではあんなに歩いているのに、街に出た瞬間、歩くのは嫌いなんだよ。これ市の観光課の方、見ていたら検討して下さい。
 「小さな親切がやどる町、福島会津地方!」