*『そうだ、埼玉に行こう!』(2021埼玉夏のキャンペーン)


近いしフルーツが美味しいからよく行くんだ、山梨には。
 近いし海もあるしお洒落じゃ無い? 学生の頃は週末ごとにドライブに出かけたよ、神奈川には。
 あー、近いのに行かないな埼玉には。バイク乗ったり山登るようになってから秩父には行くようになったが。それから長瀞船下り、巾着田曼珠沙華とかも割と最近だ。
 そもそも暑いから行くのヤダよねー。じゃあ割と近くの埼玉で。今回はそんな感じ。

1.前方後円墳って、登ったこと無いし。じゃあ、さきたま古墳で。
2,マツコの知らない世界で、「吉見百穴」やってたね。あれって古墳マニアが「よしみひゃくあな」って読んでたけど、「ひゃっけつ」だよね!? え? 正式には「ひゃくあな」なの??? 間違って覚えてた! コロポックル住居説もあった!? 昔は夢があったなぁ。
3.そんでもって、さきたま古墳群に登ったわけだ。で、城がみえるじゃない。城なんて明治になって廃城のお達しがあって皆廃城の憂き目にあったわけだから、あるとしたら最近作った資料館もどきの城(滋賀の長浜城とか)か、櫓を城の本丸と誤解(江戸城)のパターン。この城は・・・解説読めば忍城野村萬斎のぼうの城」か! これは例え資料館でも行かねば。

 行ってみれば歴史もあるぞ、埼玉県行田市。それまで行田市に一遍の思い入れも無かったが良い場所かもしれない。行きの東松山ICで雨ガッパ脱いでいる時に、何台もヤンキーのバイクが騒音流しながら高速入っていったが、埼玉にもちゃんといるんだな。うるさかったぞ。

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前方後円墳

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(想像図)

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忍城

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吉野百穴






*『鳩の撃退法』

 


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本屋で見つけた時は、まだ映画化を知らなくて(変なタイトル)くらいにしか思っていなかった。映画化されて8月末に見るべき映画がないので仕方なく観に行った。面白かった。
 原作読んでないけど、きっとこれは原作が良いのだろう。映画観ている人は、これがフィクションなのかリアルなのか悩ましく観ているだろう。序盤にまかれたピースは、終盤ハマっていくんだけれど、ハマっていく状況が楽しい。
 3年前に直木賞受賞するも、前回作家は実在の人物・団体を描き裁判沙汰にもなっている設定。今回執筆する作品は冒頭メッチャ面白い。今度はフィクションですね?と担当が念をおしに、富山の地を訪れてみれば、あるわあるわ。結局これって新聞に取り上げられている「3人家族失踪事件」の、真相にたどり着いたんじゃないのか?これが発表されれば命の危険があるんじゃ無いのか?その辺が割とリアルに描かれていた。
 ラストは、上手く騙されたって感じが心地よい。風間俊介も結構良い演技してるじゃんとかあるけれど、立山連峰が毎日あんなに綺麗に見える冬の富山は(雪が嫌だけれど)住んでみたくもなった(でも、怖いヤクザや、死体になって燃やされるクリーンセンターがあるから怖くてイヤかなー)。

 

 

*『イエスタデイ』

タイムマシンあるいはパラレルワールドに一人行くことができたなら、ヒットする曲を先に発表しちゃおうとか、スポーツクジで大当たりしちゃおう(これはバック・トゥ・ザ・フューチャー2であったね)とか、人生の大転機(失敗した恋とか結婚とか就職とか)を乗り切っちゃおうとか、荒唐無稽なことを考えちゃうよね。
 そんな誰でも考えちゃいそうなネタを、ビートルズでやっちゃおうというのがスケールがデカイ。そしてそこに一流の脚本家と監督を用意する・・・ついでに本物のエド・シーランまで出てくるからリアル感が増す。そしてあくまで路線は心がジ~ンと温かくなる「ラブコメ」。『ラブ・アクチュアリー』の脚本書いたリチャード・カーティスだからね。薫堂さんはこの人が書いた作品だから楽しみにしていたといっていた。監督は『スラムドッグ$ミリオネア』などのダニー・ボイル。今回の主人公もイケてないインド系イギリス人が主人公。インドに何かこだわりがあるのかな。
 多少人並みにビートルズのことを知っているのでクスリと笑わされるシーンが幾つもあった。一方、もっと知ってれば・・・ということもいっぱいあった。例えば個人的に大好きな「エリナリグビー」の歌詞。主人公は歌詞の細かいところが思い出せない。「米粒を拾うんだっけ・・・?」「編み物していたんだっけ・・・?」 その歌詞に合わせて映像では刺繍をしたり米粒を拾っていたり、マッケンジー神父が誰も聞かないお説教の言葉を考えていたり。歌詞が思い出せなかった「ミスターカイト」は歌詞がメチャクチャだと、パラレルワールドに紛れ込んだ二人から指摘を受けたり。
 嬉しいことは有名人には成れなくて船乗りとして人生を過ごしたジョン・レノンが78歳で生きていたり。またこの世界では「ビートルズ」と「オアシス」が存在しない(ストーンズはいる)。ペプシはあるけど「コーク」はない。映画ではビートルズgoogleで検索すれば「甲虫」で毎回出てくるし。
 「ビートルズの作品だってばらすのか?」「真実を知っている人から脅迫を受けるのか?」「今回の行動が影響して世界が変わるのか?」「年下の元マネとの恋は叶うのか?」色々な映画のもって行き方があっただろうが、前述のように、この作品は「ラブコメ」のくくりなのだ。その辺がビートルズファンには物足りないかも知れない。私は十分楽しめましたが。

 

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*『ドントブリーズ』

 「ドントブリーズ2」の評判がそこそこ良い。映画館で観ようかと悩んだが、オッとその前に「ドントブリーズ」自体を知らない。息をするなって、どんな映画だ!?
 「ドントブリーズ2」のちらしで、目が見えない退役軍人が小さな女の子を助けるために命張る・・・そもそも「ドントブリーズ1」の謎も解けるらしい。じゃあ観てみようか。
 デトロイトの若者泥棒3人が次のターゲットにしたのが、盲目の退役軍人の家。泥棒リーダーが拳銃を持ち込んできたために、3人はとんでもないことになっていく。相手は目が見えないので、音を立てちゃダメだ。息も抑えろ、って感じの話。
 盲目の退役軍人がそりゃあ強い。バックグラウンドとして、わが子がひき殺されていて、生命保険がおりて数千万円の金がどこかにしまってある・・・一方加害者の女性は裁判で無罪になっている。
 ホラーにありがちな、次々に襲う恐怖。助かった!、と思えばさらに押し寄せる絶望感。この映画を見終わって、とても「ドントブリーズ2」ができるとは思えない(実際2016年作品で、ずいぶん間がある)。そもそもヒットしたのか? この手の映画は必ずコアなファンが付くから、それか? でも「2」は、映画館まで出かけるのは無しかな。

 

 

*『JR上野駅公園口』(柳 美里)

 全米図書賞受賞、ってあったのでつい本を手に取る。何しろこの賞ときたら樋口一葉著『たけくらべ』も受賞(翻訳部門)というのだから、さぞかしすごいのだろう。
主人公の男は1933年に「天皇」と同じ日に福島県相馬で生まれ、東京オリンピックの前年、出稼ぎのため上野駅に降り立つ。そして今は上野公園のホームレスとして暮らす。彼の人生を、高度成長やら原発やら二度目のオリンピックやら、誕生日が同じ(彼の息子も天皇と同い年で、浩宮殿下から一文字もらって浩一と名付ける)の天皇制にも触れて描き出す。
 上野公園には天皇陛下がおいでになるような施設が多いため、一時的にホームレスを立ち退かせる「山狩り」があることなど、たまに訪れるような自分には知らない世界だった。そういえば3月10日の東京大空襲後に、国民を心配された陛下が惨状視察に出かけることになったが、そのルートはすっかり片付けてしまったため、東京大空襲は大したことが無いとの誤認をしたと、どこかの本で読んだ。それでは視察になるまい。
 「何のために生きるのか」 意外にこの問いは現代の方が答えにくいのかもしれない。初めての柳美里は重い作品だった。

 

 

*『イップ・マン :完結』


弟子のブルースリーから航空券と招待状が来てシスコに出かける葉問は、自身肺がんで完治の見込み無し。わが子は反抗期で高校を退学。そこで息子をアメリカに留学さえようと父は考える・・・

 ブルースリーがシスコの空手大会に参加して名を上げる話は有名で、その試合後空手のデモンストレーションをするのも再現されていた。プレスリーと同じで、ブルースリー似た人多数いるみたいで、似せようとして親指で鼻をクイっとさせるシーン多すぎ(そんなにしょっちゅうやっていたのか?)。彼の格闘シーンも良いデキだったが、ヌンチャクって有名になってから日本人に教わったんじゃ無かったっけ? 相手のヌンチャクを奪い、たたきのめすんだが、もうマンガだよ。
 今回の叩きのめす敵は、「日本・英・アメリカの地上げ屋」に続き、「米軍海兵隊の差別主義者」。ちょっと政治臭がするのがアレなんだが格闘シーンは毎回満足。その後彼の葬式が出て70過ぎで死ぬとスーパーが出るんだけれど、え、70歳越えて米軍空手の達人の一等軍曹と戦ったの? どうみてもまだ40~50代。いろいろ細かい所が気になる映画なんだ、これが。
 だがそれらを補っても満足できる作品なのだ。あー、映画館の大きなスクリーンで観たかったよー! 

 

 

*『終戦のエンペラー』

8/15にはやはり観てみようかと(かつて観たことがあったが)思い観てみれば、あーこんなシーンあったよねぇと懐かしい。マッカーサートミー・リー・ジョーンズ。日本の戦争責任を調査する准将にはかつて日本の恋人がいて、恋人には初音映莉子が演じる。
 なぜマッカーサー昭和天皇を処罰しないで、天皇制を存続させたか?は人によって解釈が異なるところ。調査責任者に日本の恋人がいた准将を指名するのはいかがなものか? 彼の進言で恋人がいた静岡を空襲から外させようとした(実際は空爆があったが)事実もあったが、それを知って1ミリも動かないマッカーサーが偉いのか、後に彼を大佐に降格させたアイゼンハワーがマトモなのか?
 天皇をそれほど意識しない日本人にとって、皇宮警察やおつきの側近の対応などは、すごく新鮮に映るだろう(皇宮警察って、日本人の何%が知っているの?)。誰かが書いていたが、やはり日本人からこの映画は作ることが出来なかったんだろうな、今でも。