*「白夜行 -白い闇の中を歩く- 」

白夜行ー白い闇の中を歩くー [DVD]

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2010年の堀北真希高良健吾版も良かったが、韓国版もなかなか。え?こちらが先なの? この物語は幼なじみの頃から好きだった二人が結局は結ばれないラブストーリーなので、韓国映画の得意技だろう。よく、韓国のプロデューサーが東野作品に目をつけたな。さすがだぜ!
原作、読もう読もうと思いつつ未読なので、日本作品と比較。舞台が微妙に違う。連絡方法が違う。連絡方法は色々張り巡らした伏線と絡み合うので日本に軍配。主人公の女の子を守る守護神役だが、韓国の方が‘(昔の)イケメン’ぽい(高良ファンの皆様ごめんなさい!)。だけど高良君の良さは強さの中に弱さがあったり、厭世的な中に優しさがあったり、微妙な感じを(本人が意識してるかどうかはさておき)出せる役者だから、断然高良君の方が良かった。ラストシーンも、韓国の作品は(ああ、韓国らしいなぁ)という終わり方である。逆に言えば日本編は唐突、である。すごく意外な感じだった。
 白夜行というタイトルが示すよう、物語のスタートは、貧乏な昭和の面影を残す暗さがあるといい。日本の方が韓国より断然裕福なのだが、その辺が映画では逆にスクリーンでは表現されていたように思う。韓国映画「息もできない」は、その辺の描写に優れていると思った。
どちらにしても悲しい作品だった。原作が秀でているのは間違いないのだろうが。
白夜行 (集英社文庫)

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白夜行 [DVD]

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