*「ご冗談でしょう、ファインマンさん(上下二巻)」(岩波現代文庫

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)

映画ネタが続いたが、実のところ読書は地道に続けている。たまにこんな岩波書店を読むと、(自分って偉いな)とついついオナルな(注:ナルシスト)気分になる(笑)
 「誰それ?」と訊かれれば「1965年、朝永振一郎は『量子電磁力学の分野における基礎的研究』によって、日本人として二人目のノーベル物理学賞を受賞したが、共同受賞者はアメリカのシュウィンガーとファインマンの二人」と書くと、「おぉーそんな凄い人なのかー」と普通思ってもらえそう。
 MIT卒業後、大学院に進もうとするが、教授から「他の学閥も味わってこい」と、プリンストンの大学院に進む・・・で、その彼がすごく変わっている。興味を持つと延々と挑み続けられる・・・そのかたわら、錠前解きにもはまり、片っ端から軍部の極秘ファイルを取り出している・・・
 おぉー書き忘れたが、大学院でゼミをした時に、「アインシュタインが講座に来た」とか、「ロスアラモスでオッペンハイマーらと、原爆の開発に取り組み、その時原子力に関する特許をいくつか取得した」の方がインパクトが強いかな・・・?
きさくで、話の面白い人だ。天才にありがちな奇人変人と言っても良いかもしれない。時折、高等数学の話が出るので自分にはチンプンカンプンだ。数学好きにはとっても興味をひく話だと思うよ。
 それよりも何よりも、この著者はあちらこちら研究所や大学から呼ばれて旅するのだが、以前紹介した「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ」で、この題名の町は「ニューヨーク州スケネクタディ」のことだと書いた。その町が出てくるのだ!
 その時に(もしかして東海岸の住人にとっては、知ってて当たり前の場所なのかな?)と思ったが、結構そうなのかも知れないな。
ご冗談でしょう、ファインマンさん〈下〉 (岩波現代文庫)

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈下〉 (岩波現代文庫)