*『ちょっと今から仕事やめてくる』

 結構有名な作品(TV化、または映画化されてる?)、病院の待合室で他に読むもの無かったので読んでみた。
 ラノベのようで(これが最近のトレンドなんだろう)さくさく読める。「数日前までは蒸し暑かったはずの風は、いつの間にか少し冷気を含んでいた」と、冒頭にあって(丁度今頃のようだ)と、秋雨の涼しい窓の外を見やる。きづけばこの章は9/26(月)、おぉー明後日だ。たまたま曜日も合致している。そんな些細なことで引き込まれる。
 物語はなんとなく共感できる部分と、ちょっと少年少女向けじゃないかい?と思うところが交錯する。いよいよヤマモトの素性が分かってきそうな終盤も、何とは無く想像がついてしまう。なんだけれど、実際に私の周りにも、頑張りすぎて死を選んでしまった方がいるものだから、最後の方では目頭が熱くなったよ。
 この作品が「メディアワークス文学賞」を受賞したのも頷ける。きっと多くの北川恵海ファンもおいでのことでしょう。読む前はもっとしょうの無いラノベだと想像してましたが、良い作品でした。すみませんm(_^_)m