*『夢見る部屋(日本文学100年の名作)』(新潮文庫)

 もう読みたい本が一時的に枯渇しているので、これならどうだっ! と手に取ってみた。第一巻がこれ。(1914-1923)
 先ず表題の『夢見る部屋』は宇野浩二作。芥川龍之介もあって『妙な話』。江戸川乱歩は『二銭銅貨』。乱歩らしいデキになっている。全部は読んでいないが、現代人が読むと辛いなぁというのが正直なところ。どうしようと思えば谷崎潤一郎も書いているじゃないか『小さな王国』。氏の作品はいくつか読んだけれど、「耽美派」と言えば聞こえは良いが、この人大丈夫っっ?と思ったことも数知れず。しかしそんな谷崎潤一郎三島由紀夫らとともにノーベル文学賞候補に入っていた、と後に知る。そんなすごいかなぁ。
 で『小さな王国』なのだが、面白い。よく出来ている。現代でも状況によってはあるんじゃないの、って作品だった。ごめん、谷崎。素人が寝言言ってスンマソン。