新聞の映画評に「良い」と評価されていたので、邦画の(マンガ原作)映画を映画館で観た。一昔前ならありえない。
素直にマンガの世界観に浸れなくなって久しいが『ゴールデン・カムイ』は(絵は下手だが)面白くできている。
1 アイヌ文化に触れた面白いマンガがかつてあったか?
2 金塊が日本にあるわけないだろ? とか、もしも新撰組土方歳三が生きていたら? など日露戦争終わっているのにそれらしく描いていて、虚実織り交ぜていること(これって本気で信じているワカ者いないか?)
3 アイヌの自然を敬う精神、猛獣への対処など、なかなか「和人」が持ち得ない文化を丁寧に描いていること
これらが好感を持てる一因である。まぁいいや、映画の話をしよう。
主人公不死身の杉本演じるのは山崎賢人。彼って個人的に「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」(興行的に失敗)、「ヲタクに恋は難しい」(個人的には嫌いなじゃない)、「斉木楠雄のΨ難」(なんて微妙な作品なんだ、嫌いなじゃないケド)のイメージで、今回も大丈夫かい? と心配だったが、冬の川に飛び込むシーンでは、エエ身体見せておった。
ヒロインアシリパ演じたのは山田杏奈。原作のイメージと違う(年齢が大人すぎて小学生くらいの少女じゃないんだよね・・・もうどちらかというと娘さんなわけで、普通なら杉本との恋バナになっちゃいそう)のは、どうもなぁ。十分な大人の男性とJSの、一風変わった取り合わせが魅力の作品だと思うんですが。
原作の魅力の1つ、食事風景や「オソマ」に見える「お味噌」を食べる食べないのシーンなども、もちろん盛り込まれ、観客もそこそこ入っているので「ジョジョシリーズ」の時と違って続編はできそうな予感(あの妖しい女占い師も予告のようなシーンで登場していた)。3部作くらいに収めてくれれば・・・
もちろん原作全部を3部で閉じ込めることはできないんだから、心の狭い原作ファンが細かいこと言いませんように。それから面倒くさい第七師団の鶴見中佐(玉木宏)、土方歳三に(舘ひろし)などスゴイキャストがヒール役でも参加していて、映画館でお金出してみるのに相応しい内容だったと思う。アイヌ文化の感覚は方が大好きなフランス人やチャンバラ大好きなアメリカ人に伝わるかなぁ? 海外で受けないかな?