*江戸時代の年貢は厳しいのか、緩やかなのか???

metoo7s2011-09-07

bokkoffでも読む本を見つけられなかったmetoo、実家で堺屋太一「日本とは何か」を見つけて借りてきて読んだ。氏の作品は好きだ。しかしこの作品は1991年、早いものでバブル崩壊年、そこから早20年だ。まぁ一部昔のことが書いてあってもそれ以外は読めるだろうと読み始める。
1部はさすがに20年前の記述にビックリ。「失業率は低く、終身雇用制は当たり前で、企業交際費はジャブジャブつかえた」そんな時代もあったんだね〜。で、日本の良いところが羅列! 本当わずか20年前は夢のある国だったんだなぁー

ではどうして日本はこんなに良い国なのか? 氏なりの分析がある。頷けるところあり、クビを傾げるところあり。特に「日本はなぜに価値観をころころ変えられるのか? 神道と仏教に重きを置きながらXmasを祝えるのは何故か」のあたりの解説・・・「その時、その場にいた者達の大多数が正義」には頷けた。日本のいじめの構図(いい大人の集合体、会社内にもある)も、まさにこれだ。また、幕末〜明治維新の変化(尊王攘夷が一転、倒幕、そして外国文化の受け入れ=文明開化、さらに進んで脱亜入欧)や戦中〜戦後(鬼畜米英が一転、日米軍事同盟)の日本人の節操の無さも説明ができる。
ところで、「令外の官」の章で、「江戸時代の『4公6民』は実は3公7民、或いはそれ以上で農家の暮らしは楽だった」の記述があったが、今までの学校で学んだことと全然逆のことを言っているのだが・・・事実はどうなんだろう?
20年後の今読んでも面白い1冊でしたよ!

日本とは何か (講談社文庫)

日本とは何か (講談社文庫)