お薦めの本を考えていたら落合信彦の自伝的小説『ただ栄光のためでなく』に感動したこと思いだした。読んだ頃は「アサヒ・すーぱーどぉら〜い!!」のCMでなんか日本中落合フィーバーだった。・・・でこの小説が彼の自伝と相まってスゴすぎ!
極貧で日本の大学に進めずアメリカの大学へ。そこで知り合ったユダヤ人と組んで作った石油会社で大もうけ。その友人の死によって会社を売却。それは石油ショックのほんの数ヶ月前のできごとだった・・・そのためか(イスラエルのスパイ組織)やCIAに友人多数。スパイ物も著書多数、それがまた面白い・・・・と、そこまでは良かった。
おや・・・?と思ったのは『20世紀最後の真実』。ヒトラーが実は生き延びた話は過去多数有った。ゲシュタポやSSが(なぜか終戦間近のベルリンを脱出して)南米にいたのも有名な事実。だがヒトラーが南極大陸で生きていた!ってのは・・・・私の落合信彦はここで終わった。
今回上梓するにあたりググってみると、「落合信彦・嘘」でものすごいヒットした。私のように感じた(そしてしらけた)読者が多く、それも執拗に本にまでした人がいたんですね。私は知りませんでしたが。
ただ『ただ栄光のためでなく』は、(特に男なら)抜群に面白い。このように生きてみたい! って思える作品だ。さすが講演会多数こなしている男だ。未読の方、ぜひご一読を。
- 作者: 落合信彦
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モサド、その真実―世界最強のイスラエル諜報機関 (集英社文庫)
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