*「舟を編む」(三浦しをん著)

舟を編む

舟を編む

首元に当たる風がバイクでヒヤッと感じられたのは、夏に道東走って以来だろうかと、秋の深まりを感じるmetooです・・・・と、ちょっと他人のブログ風にしてみました(笑)
実のところ、以前書いてから、二度目の「モンブラン」を食べながら、登山の筋肉痛に苦しんでいるmetooです・・・・

さて舟を編む(三浦しをん著)、新聞の書評を読まなければ、タイトルから内容が想像できない。なんとも不思議な題名。そして装丁の重厚さがカッコいい。三浦しをん、読めなくとも無いが(「風が強く吹いている」「まほろ駅前多田便利軒」これで3冊目!)、登場人物がデフォルメされすぎていて(若い作家の傾向なのか?)、辟易することがある。
たとえば今回の主人公・馬締(まじめ)、そして美人で板前の香具矢。あまりに浮き世離れしたその性格に、いまいちついて行けない読者の1人である。しかし、内容は面白い。言葉に対しての、自身の鈍感さにも改めて気づかされる。さらに1冊の辞書(広辞苑の類いの・・・・)を出版するのに10年以上の歳月がかかること、編集部の並々ならぬ努力と熱意によってできあがることが理解できた。
読み出せば、氏の著書は1日もかからずに読み切れる。秋の夜長にはうってつけの作品である。
「何かに本気で心を傾けたら、期待値が高くなるのは当然だ。愛する相手からの反応を、なにも期待しないひとがいないように」(本文P142)
今回の琴線に触れたPhraseでした。
P.S.2chで話題になった『新明解国語辞典』(第五版)ネタ(知らない人のために・・・・「恋」の項目の説明がウケる!って話題です!)は、これを読んだ読者からだったんですね・・・・