*TSUGUMI 吉本ばなな

TUGUMI(つぐみ) (中公文庫)

TUGUMI(つぐみ) (中公文庫)

すっごく評判が良かったのは知っている。でもほら、天の邪鬼だし、女流作家避ける質だし・・・それで「今頃?」「今更・・・!!」になってしまった。
なるほど! ずば抜けて面白い!こりゃあ山本周五郎賞とるのも頷ける。もっと早く読めば良かった(笑)
主人公が魅力的なこと、しかも病弱。はかない薄幸の美少女を描くとしたら?
陳腐なテーマだが、結構観てみると良かったものに「タイヨウの歌」や「世界の中心で愛を叫ぶ」だとかがあった。このテーマの最大の難点は主人公が結局死ぬことである。この物語のTSUGUMIも、死に向かって一直線である。さあエンディングは、どうなる???
思えば18−20歳くらいの時が人生では一番形容しがたい変化の時でもある。これを一枚のキャンバスに描ければ画家としては、あるいは写真家なら、そして作家なら、そりゃあまぁ一流の証なのだろう。それをまだデビュー間もない、20代の彼女が成し遂げたことに、感嘆と賞賛をあげずにはいられない。未読の人は是非・・・!

映画化もされている。観ていない。主演に「牧瀬里穂」の名があり、懐かしさを感じる。そうか1990年、けっこう昔の話なんだね。きっとTUGUMIは彼女が演じるのだろう。どこかでオンエアしてほしいなぁ

つぐみ [DVD]

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