*「僕達急行 A列車で行こう」

僕達急行 A列車で行こう

タイトルが良いのと、2枚目スターを2枚使ってどう監督がさばくのか楽しみにしていた。九州は特色ある列車が多いのも食指が動く。
 映画館に多く足を運ぶのはミドルが多いのだろうか?「寅さん」や「浜ちゃん」が日本ではウケるらしい。だからそういう単純明快な作品にしたかったのだろうか? 良い部分は多い。前述のごとく、鉄ちゃんが憧れる車両の多い九州が舞台だったり、HOゲージの巨大なジオラマがあったり、さりげに北陸の「食パン列車」をトークに出してみたり、私鉄では京急JR九州で、なぜに日田彦山線のようなマイナー路線をあげるのかとか、ヲタならウケそうな物も多い。
 しかし覚めてる。カメラワークに鉄への愛情が感じられない。なるほどエンディングの鉄道動画はきれいじゃないか。だがそれなら盛んにDVDが売られている。それ以外のカメラアングルなど、ひどすぎて(エンドクレジットまで)森田芳光監督の遺作ということを忘れていた。これはヒドイ! 特に喋る人を交互にカメラで映すシーンにはあきれた。
 鉄道ネタにヲタなら観てしまうだろう。ある程度満足する。それ以外に客層が広がっていくのかが、疑問だ。しかし、だ。タイトル、「A列車で行こう」は、(パクリだとしても)お洒落だと思う。