*『レッド・スパロー』

 

 


 タイトルからロシアのスパイ映画と思う。ずいぶん懐かしさを感じる。もしもコンテンツ中に「国家のため」だとか「忠誠心」という言葉が使われ、拷問が待っているとしたら、それは往年の米ソスパイ映画を想像させるな。
 でもそんなことはないだろう。だってもう21世紀だもの。
 しかしその予想を裏切られ、見事なまでの米ロスパイ映画。脚本は良く出来ている。冒頭のボリショイ・プリマドンナを演じるジェニファーローレンス、ダンスのデキはどうなんだろう? 素人の私は、少し足が太くないか? などと彼女のファンに悪いことを思う。その後の劇中名ドミニカ、の辿る運命の悲惨さったらありゃしない。そのためもう一度通しで観ようという気にはなれなかった(格闘シ-ンなどは、どこで誰が裏切っているか分かりづらいので、デティ-ルが分かりづらく、繰り返し再生はしたが)。
 主人公ドミニカがCIAに寝返っているのか、本気で恋しているのかよく分からないし、ストーリーが二転三転するので(スパイ映画が好きな人は)すごく楽しめると思う。
 けっこうジェニファーローレンスの脱ぎっぷりがすごく、そういう女優さんでも無いのに、昨今はすごいなと感じた。