*『FLU 運命の36時間』

 コロナショックゆえに、感染映画と小説がにわかに話題再燃。韓国映画ばかり観ているmetoo、ついでに『FLU 運命の36時間』観てみた。あーまた韓国映画だから喜怒哀楽激しく、血を吐きながらバタバタ死んでいくし、愛する人と主人公らは何度危機があっても生き残る(または、絶体絶命の最中にあって、死んだ愛する人をず~と抱きしめる)のを見せられるのだろうか・・・? 頼む、良い作品であってくれ!
 タイトルがフルーなので、インフルエンザ?の話かなと見始めれば、鳥インフル。あったねー、ちょっと前に。今回はその変化型で36時間以内に死に至る劇症タイプ。密入国者が持ち込んで大半が死亡、生き残ったのは当然抗体を持った人。主人公の娘がこのお兄さんと知り合い、優しくしたり探し始めたりするので、母親と別れたりしてムダに何度も絶対的ピンチを迎えることになる。最初は母一人子一人の可哀想な家庭で、「ママー、ママー」と結構良い演技をしていて好感が持てるのだが、そのうちどっかに行きやがるし、主人公の救命士も「ちょっと行ってくるが必ず戻る。ここにいてくれ!」なんて言い残して(大した用でも無いのに)出かけるものだから、あ~あやっぱりはぐれて危機拡大。泣きながら「ママー、ママー」(またかよ!)、そして周囲は何もしてくれない大人ばかり。いい加減くどくて嫌になった。
 その子の美人ママは医師なんだが、「医師である前に母」とばかりに、自己中な動き見せすぎ。韓国民全体を感染させてもわが子を救う、そんな感じ(これって韓国民は感動するの?)。
 子どもは瀕死状態でビニール袋に入れられ、焼却場で山積みにされているんだが、これを見つけ出し! そして実は生きていて! 感染状態からまさかの生還! って、ここまでご都合主義で良いのだろうか。観ていて冷める。
 ソウルの近郊都市・盆唐区が舞台、多くの高層ビルやソウルに繋がる高速も道路も立派。そこを止めてロケしたのはさすが。エンディングでは「盆唐区の皆さんのご協力に感謝」とあった。米軍の戦闘機、あれは本物? 金を湯水のように使い出来上がった感染パニック映画を韓国風にアレンジするとこういう映画になるよ、きっと。

 

FLU 運命の36時間 [DVD]

FLU 運命の36時間 [DVD]

  • 発売日: 2014/05/28
  • メディア: DVD