*『対話編』(金城一紀著)

 対話編? プラトン? 図書館で『フーガはユーガ』を見つけ・・・読んだっけかナァ?
悩んだ末、こちらを手に取った。先日読んだ『ニュータウンクロニクル』の文体は女性の書き手ゆえなのか、なんか違和感を感じたが、本著には無く、読みやすさ・面白さもあってサクサク読めた。
 対話編、と言う名の短編は無く「恋愛小説」「永遠の円環」「花」の3編が収録。話の中は、主に二人の人物が対話をする。捨ててしまったかつての熱愛や、殺人の依頼、そして自分のせいで愛する人を亡くしてしまった話などを。特に「恋愛小説」は面白かった。実際にはそんなことは無いのだろうけれど。
 著者のことを全く知らない。本屋大賞だったか、何かのランキングでベスト10入り。さすがに面白かった。