*『モガディシュ 脱出までの14日間』

  韓国映画は毎回パンチが効いているので、(雑念なく)好きだ、特に最近は。そんな中『モガディシュ 脱出までの14日間』が公開時評判が良かったのを思い出した。
 物語は「ソウル五輪」開催の後の1990年、国連への加盟を目指してアフリカ諸国でロビー活動を展開・駐在する韓国大使ハン。一方同様の行動を取っているのがライバル北朝鮮。そうこうしているうちに、「ソマリア内戦」勃発。韓国・北朝鮮両大使館にも暴徒が乱入。このピンチに両国が手を取り合い知恵を絞って無事に隣国に辿り着けるか?という実話を元にしたストーリー。第42回青龍映画賞で作品賞、監督賞ほか5部門を受賞、2021年韓国興行成績NO.1のヒューマン映画。最初に言っておくがよくできている。
 難点を言えば俳優陣に華がない。大使を務めるような政治家はオーラを感じさせるものだが、マ・ドンソクが勤める警察署の上司のようだ。韓国にも適材がいるだろう。その人使えよ。
 ヒットの要因は南北両国の対立による、配慮や駆け引き、だろう。転向(北から南への亡命)させたい韓国、しかし「外交官は一人子どもを平壌に残していくんです。我々が帰らないと大量に孤児がでる」と言われ(江戸時代か!?)韓国側も黙ってしまう・・・この辺の描写が韓国の人には響くのだろう(日本人にそこまでのリアルは伝わらないかもしれない)。
 しかし1990年ソウル五輪なんて最近の1つかと思えば、もう30年以上昔。若い奴は生きていない。PCは・・・まだ買ってなかったな(ワープロで文章作っていた)。時代を感じるぜ。