村上春樹好きが多いので、解説本は多い。でも「読書なんてそもそも自分の感じたものが一番なんじゃないの?」って思いで、シカトして通り過ぎていた。そんな自分がこの本を手にしたのは、(えっ、あの「蕎麦ときしめん」や「国語入試問題必勝法」「永遠のジャック&ベティ」など、ふざけた作家が、高尚な村上春樹を解説・・・?)と、とにかく不思議だったから。
読み続けている間に、あきらかに違う人に感じてググってみれば、あちらは清水義範(笑) こちらの著者清水良典は、奥が深いぞ。
色々な作品の解説をしてくれる。何となく感じていたけれど「大長編」「中編」「短編集」をローテーション通りに発表していると。(巻末に主要作品集を掲載) 言われてみればー。
メタファーやユング心理学などバンバン出てくる。春樹ニストのJKとかよく知っているけれど、こういう解説本も読みこなせるのかな・・・? ちょっと難しい。文学少女なら読めるのかな。
「謎まき小説」なんて言葉もあったけれど、これは頷く。しかも必ず答えが出てくるとは限らない・・・ってか、答えが啓示される方が珍しい。耳の綺麗な女性とか、美人の双子とか突然消えて(どこかできっと出てくるだろうの予想を裏切り、そのまま出てこない)しまったり。推理小説フアンなら、怒り出すだろう。
ちょっとハルキの本の横にしばらく置いてみようっと。
- 作者: 清水良典
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
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- 作者: 清水義範
- 出版社/メーカー: 講談社
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