*『LA.LA.LAND』(アカデミー賞本命!)

metoo7s2017-04-16


 ミュージカルを毎回観るのには多大なる勇気と決断がいる。しかし大抵観たあと、(観て良かった)となるのも分かってはいるんだが。昨日レイトショーで観てきた。意外に独り観の男も女もいるもので。ミュージカルはカップルで観たいけれどね(笑)
 ライアン・ゴズリングエマ・ストーン。どちらもアカデミー賞主演でノミネート。ライアン・ゴズリングは『ドライブ』もあるが、お薦めは『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』という名の、普通の日本人なら決して興味を抱かないようなタイトル作品だ。一方のエマ・ストーンは、『L.A. ギャング ストーリー』? いや、『ゾンビランド』ですかね。ここは素直に『スパイダーマン・シリーズ』をあげておきましょうか。
エマ・ストーン主演、は何となく分かるんです。ありかな、と。でもライアン・ゴズリングが分からなかった。なぜ彼なの? ピアノはこの映画のために猛レッスンしたらしいし、そんなに歌が上手いの? これらが鑑賞前感想。
 まずは冒頭、話題になったハイウェイでの歌って踊るシーン。大渋滞の先の先のずっと先までボディの上で踊るシーンで、まずは鳥肌。このシ−ンだけ、ポーズボタン押して拡大してみたい。ずっと先の方はCG合成なんじゃ無いか?なんてね。このシーンで恋に落ちる二人のさりげない出会いがあり、タイトルクレジット。ああwakuwakuが止まらない。
 最初の出会い、そして恋の予感を感じながらもすれ違い。そして偶然の再会。古い映画館での(上映作品は『理由無き反抗』)ふれあいからキスの一歩手前まで、憎い演出が多い。その映画の中に出てくる“グリフィス天文台”(もう理由無き反抗の細かい部分は全て忘れているけれど)が、今でもハリウッドにあるのですね、知りませんでしたが。そこにデートするシーンは、まさに「映画の魔術」。あぁ映画って良い!
 映画の内容は二人が夢を追いながら二人の生活のために現実を選ぶか、などのよくある話なんだけど、別れてから5年後に再会するシーンで、別バージョンの5年間が描き出される。これも映画の魔術。もうここだけで泣けちゃう。
 本作でオスカーを6部門制した。エマ・ストーンは獲ったけれどライアン・ゴズリングはダメだった。作品賞は幻で獲ったけれど、実際に獲らせたかったよ。作品賞獲った『ムーンライト』はきっと重いんだろうな・・・きっと観ないよ。
 チラシで主演の二人が踊っているシーンがあるのだけれど、ライアン・ゴズリング、今ひとつなんだよ。本当に何で? って思っていたけれど、二人が別々に進むか決めるシーンでエマ・ストーンが言う「愛している」に、返答するシーンが秀逸で、(あぁこういうふうに完璧に言える役者さんは、そうザラにいないな)(・・・だからか)ってすとんと落ちたよ。うん、彼で良かった。そして主題歌賞の“City of Stars”。これも良かった。久々に最後までエンドロールを観たのだけれど、この曲の二人のハミングも良かったよね。
 もう一度映画館で観てみたい一本だなぁ。