*『ガープの世界』


  このところ具合がとてつもなく悪い。確か評判だったけれど、確か哲学的な話じゃ無かったっけ? そんな不確かな記憶が邪魔してずっと観ていなかった。だが録り溜めていた旧作もほぼ見尽くしていた。よし、観るぞ!
 冒頭ジョ-ジ・ロイ・ヒル監督の名が出る。おぉ-『スティング』とか『明日に向かって撃て』の名監督では!? そして名優ロビン・ウィリアムズ! 何年か前に自死されてしまったが、彼が出てくれば(泣けるかグダグダのコメディになるか)二択だ。しかし冒頭の飛んでる坊やがロビン・ウィリアムズになるのか? 想像がつかん! そしてこの物語の登場人物は想像がつかん人生を送ることになる。それがまたすごく面白い。人生谷あり山あり。とてつもない悲劇も襲うのだが、わりとそこはサラッと、何気なくサラッと。
 劇中性転換した大柄なロバータ(元NFLイ-グルス、タイトエンドのロバ-ト、という設定)は、本当にいたんだろうか? すっごく良い奴で、ガ-プが逃げるシ-ンでは、良いブロッカーで人を掻き分ける。元彼女を掠いに来た奴には、膝下にドンピシャのタックルをくらわす。こういうどうでもよいようなとこにも気を配っていた映画だった。見終わった後思った。
 どこが哲学的な話なんだ!?
 追伸:冒頭赤ちゃんが空飛ぶシ-ンのBGMはザ・ビートルズの「When I'm 64」なんだそうだ。そしてロビン・ウィリアムズ自死したのは63歳。この映画のことを少しは思い出していたのかな。

 

ガープの世界 [DVD]

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