*『少女は鳥籠で眠らない』(織守きょうや)

 

少女は鳥籠で眠らない (講談社文庫)

少女は鳥籠で眠らない (講談社文庫)

 

 あちこち電車で出かけたので、読書が進んだ。丸善で面白そうな単行本選んだのが、これ。聞いたことの無い作者だが、タイトルが面白そうでタイトル買い(笑)
 新人弁護士がいくつかの案件に絡みながら、一見解決するのだが、必ずそれには「裏」がある、というオチ。作者は弁護士だそうで、ドラマにありがちな人物が登場し、安定感があると言って良いのか、安直だと言うか。
 短編4つからなる作品だが、4番目が良かった。実家と没交渉の美術家。しかしその後大成、世界的に有名に。そこにいる女性は歳の離れた夫婦のように見えるが、え?親子なの? なのに熱いキスかわしてたり、そのすぐ後で女性が泣いていたり・・・これって近親相姦? 間もなく美術家は40代で早世する・・・さあ遺産分割協議が始まるぞ! そんな展開。新人弁護士が、若い女性に恋心(スケベ心)を持つのも、ありがちな展開。でもまあ面白かったぞ。