*『星宿りの声』(朝井リョウ著)

朝井リョウって誰!? 『桐島部活やめるってよ』の著者なのか。映画で観たが面白かった。あぁ、こういう小説の書き方ってのもありなんだな。そう思わせてくれた作品だった。
 舞台はどっから見ても鎌倉。江ノ電横須賀線、R134号線を思いながら、ホンワカとした小説の世界に浸った。いつも刑事ドラマやサスペンス慣れしている当方としては、この何も起こらない日常を描く内容は、いささか退屈。誰も死なない名探偵コナンのようだ。内容は喫茶「星やどり」を営む母一人子六人の物語である。なぜに「星やどり」? その問の答は、長女『琴美』の章で明らかになる。その時にちょっとした感動が、ある。ああ、そういうことなのか、と。
 思えばこういうタイプの小説って読むのは久しぶりだな。でもどうなんだろう・・・? 正直よく分からないけれど、読書の夏休み、5冊を読み切る。

 

星やどりの声 (角川文庫)

星やどりの声 (角川文庫)