*前から観たかった・・・「雨のニューオリンズ」

R・レッドフォードが好きで、さらに彼の多くの映画を演出したS・ポラックのコンビだったからTVで上映するのをひたすら待っていて、ようやくそのチャンスを得た。
 出だしに、「主演ナタリー・ウッド」え、そんなすごい人出るの? 「共演R・レッドフォード」当時はやはりナタリー・ウッドが格上かー。しかし原題「THIS PROPERTY IS CONDEMNED」って何よ? この意味は観ているとすぐに「この家は没収された」と字幕が出てくる。片田舎で閉塞する母子家庭の男を翻弄しながらも抜け出せないヒロインをナタリーが演じる。大都会ノラ(ニューオリンズ)に行きたくて仕方ない。そこからやってきた色男レッドフォードに彼女の色仕掛けは通用せず、逆に惹かれていくのだが・・・
 彼女の母親と出来ていながら娘に手を出したがるJJ(これをチャールズ・ブロンソンが演じるところに時代を感じずにはいられない)と、勢いで結婚。その翌朝には結婚証明書と現金をくすね、ノラに旅立つ。
 そのシーンがSLなんだよねぇ。そんな時代なのかな? 1965年作品。それとも妹が姉を回想するシーンだから、もう数年前なのかな。駅前で妹が建物の影から飛び出すシーンに車に轢かれないか心配したが、全くそんな懸念無用。だって時代物の車に混じって馬車が動いているんだもん(笑) しかし舞台の町とノラの距離は約400km。東京から例えると仙台の少し先。50年前なら仙台より先の東北人は、やはり東京へ憧れ、しかしどうしようも無い焦燥に駆り立てられながら、結局夢を果たせないでいたのだろうか。
 ハッピーエンドを望みながら、しかしそういう映画では無い。エンドマーク後に製作会社「Paramount」の、(今と違って)やたらに平坦なトレードマークを観るにつけても、時代を感じずにはいられない。レッドフォードも(先ほどTVで上映していた「愛と青春の旅立ち」のR・ギアも皆歳をとった。早く科学の力で老いを知らない世界がこないかな。

雨のニューオリンズ [DVD]

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