*『砂漠』(伊坂幸太郎)

こちらは違和感がある。なぜって誰もが振り返る美人が、(たぶん東北大)に行き、かつ麻雀ができ、さらに小太りのイケテナイ男に好意をいだく。んなことあるかぃ! ケンカ売ってるのか、ごらぁぁ! まぁでも仕方ない。読む本が無ければ、近年1に伊坂幸太郎、2に湊かなえか。
読み終えて奥付を見れば、なにもう10年近く経っている作品なのかー! 物語の章立てが「春夏秋冬」なので、大学1年間のできごとなのかと思っていれば、アッという間の4年間。この感覚は大学卒業した人なら分かるよね? 麻雀やって酒飲んで、くっだらない話を議論して。最後卒業式での学長の言葉は良いね。
「学生時代を思い出して、懐かしがるのは構わないが、あの時は良かったな、と逃げるようなことは絶対に考えるな」学長は続けて、こう締めくくる。「人間にとって最大の贅沢とは、人間関係における贅沢のことである。」
 はて自分たちの卒業式はどうだっただろう。全然覚えてないや。やれやれ。

砂漠 (新潮文庫)

砂漠 (新潮文庫)