*『ジャイアンツ』(その2)

 


 エリザベス・テイラ-にロック・ハドソンってコンビがまずは最強だ。さすがにロック・ハドソンがエイズで死んだ時にエリザベス・テ-ラ-が、エイズ対策の基金設立を呼びかけ、大統領も出席しただけのことはある。なによりゴ-ジャス感がハンパない。そしてゆったりとした間の取り方も時代を感じる(エンドロ-ルなど一瞬なのに、本編198分もあって、さすがに尿意をもよおしたぞ)。
 東海岸お金持ちのじゃじゃ馬娘が一瞬で恋に落ちたテキサス男のところに嫁に行くのだが、そのテキサスがもう砂漠状態。(どうやって牛が生きているんだよ?)謎は多い。砂漠の中に豪邸。これが彼らの新居(こちらもどうやって水道引いているのか。井戸水なのかな)。
 色々なテ-マ、愛憎劇や人種差別(と言うか、ヒューマンドラマというか)も入った作品なのだ。ついついテキサス油田のすごさに目を奪われるが。今回真珠湾攻撃が起き出兵する米兵も出てきて、観た当時この作品が戦前~戦後の30年間を描く超大作だったの分かってたかなと不安になる。戦争中だからきっと石油収入の税が27%かからなかったのだろう。(それともこの頃には既にロックフェラーが政治家も握っていて税金を低く抑えていたのだろうか)
 エリザベス・テイラ-がたまたまジェット(J・ディ-ン)の家を訪れ、水たまりに足跡を残すのだが、そこに黒い液体が滲み出す・・・そこから滝のように原油が噴き出すところなどは、脚本がよくできていると思う。映画館で観るべき映画だと思った。観た人ももう一度観て欲しい。