- 作者: 遠藤周作
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/04/15
- メディア: 文庫
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太平洋戦争中、捕虜の米兵を生きたまま(もちろんエ−テルで麻酔はしているが)実験材料として殺した実際あった事件を題材とした小説らしい。本当にあったの? 場所や固有名詞が微妙に違うのだけれどあったようだ。戦時下・・・とは、言え科学者や医者のような頭の良い人が、なぜ、良心の呵責も見せず人を殺せるんだろう。陸軍軍人と医師との会話が妙にリアリティがある。殺した米軍人から取った肝臓を食べるために持ってこさせる(食するシ−ンは無い)。戦争の何がダメだって、こういう非人間的なことが(小説では医師の一人は戦後自殺したとある)おきることだろう。
「沈黙」を通して、遠藤周作がクリスチャンだと知ったが、本作のテーマが「神なき日本人の罪意識」。今の若い人が読むか?と問われれば「う〜ん」と唸ってしまうが、医師を目指すほどの人なら20歳前後で読んでよかろう。文体が昭和の真ん中辺!って感じがするが、そのくらいは何とかしろ。
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2017/08/02
- メディア: Blu-ray
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