*『伝説のエンドーくん』(まはら三桃著)

   変わったタイトルだったので手にしてみた。学校のあちらこちらに「~~のエンド-君」という落書き。新任教諭として着任した中学でその内容と多さに驚く。エンド-君とは・・・? エンド-君は伝説の中学生で、成績優秀、運動抜群、人間性に優れ、屋上には合格祈願の鳥居まで模してある。さてエンド-君とは実在したのか。今どうしているのか。伝説は本当なのか?
 物語は生徒目線でなく、中2学年教員目線で語られる。結構(現職教員なの)と思うくらいに、現場に詳しい。しかし、教員6クラス6教員とは、あり得ない(実際、副担任とかいたじゃない? 担任だけだと仕事回らないでしょ!?)。
 エンド-君は誰なのか?は、読んでいれば、(あぁこの人だったんだ)とすぐに分かるのだが、そこがポイントなのでは無いのはもちろんなこと。読後にホワッ~とした温かみを感じる作品になっている。できれば中学生前後の若者に読んでもらいたい。中学の図書館にならあるのかな?

 

伝説のエンドーくん (小学館文庫)

伝説のエンドーくん (小学館文庫)