第47回江戸川乱歩賞受賞作だけあって面白い。脚本家としてキャリアを積んでいるだけあって、よくできている。隙が無い。最後までミステリーも残してあるし、死刑制度に対して問題提起をしている。そして人間がよく描かれている。殺人事件が凄惨なのであまりお子様向けでは無い。 もうだいぶ昔の作品らしいし、ググれば映画化されている(2003年)。反町隆史・山崎努・田中麗奈でやっているが、こちらはあまり評判がよろしくない。「なぜにラストを変える?」そんな批判もあったようだ。かつ、著者が映画化作品にがっかりしているとも聞いた。長編小説を映画化して名作にできる監督、もっとでてほしいぞ。(鉄旅で完読)