*『父からの手紙』(小杉健治著)

 おすすめコーナーにあったので、都電の旅のお供にした。と言っても都電では車窓を眺めていたのであまり進まなかったんだけれど。
 2組の人生がどうかかわっていくのか? 毎年父親の手紙が届くって設定は面白そう。しかし結構序盤同じようなことが何度も何度も出てきて(作文や、懸賞小説の○○文字以上、を満たすために)無理矢理何度も同じ事を書いているように思いましたよ。もう少し前半テンポよくしておくれ。
 後半は「あー、そういうことだったのか!」と謎解きが始まるんだけれどこちらは前半と違ってすごく早い早い。DNA鑑定や防犯ビデオの無かった時代と現代の科学の差を感じます。
 ググるとテレ東がドラマ化しているんだね。お父さんが大杉漣なのかー。ちょっとイメージが違うんですけれど。あ、主人公の娘さんは父からの手紙檀れい。父親と同性の人がいると聞けば、湯布院まで出かけ、産廃業者が怪しいと聞けば(証拠が無くとも)北関東に出かけ、手紙の消印が怪しいと魚津に飛ぶなど、十津川警部並みにフットワークが軽いのだ。そんな暇と金が欲しいぞ。

 

 

父からの手紙 (光文社文庫)

父からの手紙 (光文社文庫)

  • 作者:小杉 健治
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2006/03/14
  • メディア: 文庫