*『トゥインクル・ボーイ』(乃南アサ著)

  子どもは純真無垢、そんなイメージはないか。大人は悪に染まっていて子どもは常に正義・・・だが果たして本当にそうか?
 小さい頃、執拗に女子を苛めていたいたずらっ子はいなかったか? 汚い服装、脂ぎった髪の毛、鼻くそを食べるガキンチョ。あの子らも純真な天使ちゃんか?

  そんな問題提起の作品があっても良いんじゃないか、そんな(珍しい)作品だ。著者の乃南アサは、初めて読むのでよくは知らない。
 
 子ども達が起こす事件や、子ども達のせいで人生を狂わすようになる大人の物語(これはそれほど面白くはない)、等からできている。そりゃあ両親と名乗ることすら憚れるような大人も出てくるよ(そしてそういう親を実際何人何十人とみてきた)。どうしてこんな子どもに育ったのかという理屈も分かるよ。
まぁそれが全ての原因、って訳でもないけどさ。