旅の読書5『殺した夫が帰ってきました』 桜井美奈著

 新千歳空港で機内で読む1冊を探したがなかなか見つからず。ようやく紀伊國屋を見つけ、表紙の派手な1冊を手に取る。精算時バイトのお姉ちゃんが「またお越し下さい」とは言うものの、それを叶えるのはハードルがメッチャ高いぞ・・・
 死んだはずの夫が5年ぶりに帰ってくる、という設定もいいし、本物かどうか探っている間に、謎の告発手紙が届いたり(これはミステリー小説につきもののだなぁ)、挙げ句の果てに白骨死体が見つかったり。この物語の着地点はどこなの・・・?
 主人公の茉菜さんの幼少~17歳くらいまでのできごとは、読んでいる人にリアリティを感じないかも知れないが、metooのまわりには結構こういう話が多くて、(いるよね、こういう母親。そして寧々のような不幸を背負う女子)と納得しちゃう。そういう点では悲しい小説でもあった。ちょっと強引な話ではあるんだけれどね。